知覚過敏とは?歯がしみる原因と正しい対処法・予防法まとめ

2025年03月21日(金)

冷たいもの、温かいものがしみる、歯ブラシを当てると痛い。このような症状で悩まれている方は多くいらっしゃると思います。虫歯が原因であることもありますが、まったく虫歯がない方でもこのような症状は起こることがあります。

「知覚過敏」という言葉をご存知でしょうか?歯磨き粉のCMなどで聞いたことがあるかもしれません。

知覚過敏とは?

冷たいものや甘いものを口にしたときに、ズキッとするような鋭い痛みが出る症状を「知覚過敏」と呼びます。痛みは鋭いですが長く続かず、すぐにおさまることも特徴です。このような症状は思いのほか対処が難しく、歯科医院で治療をしても残念ながらすぐに解消されないことも多くあります。また、一度症状が落ち着いても再度発症することもあります。それは知覚過敏が生じる原因が様々あり、生活習慣によって生じるものもあるためです。

知覚過敏がなぜ生じるのか

歯は中に神経のある象牙質(ぞうげしつ)という部分の上をエナメル質という硬い層が覆う作りになっています。エナメル質はお口の中で歯として見えている部分で、表面をカバーしており、冷たいものや熱いものを噛んだりしても刺激が内部に通らないようになっています。しかしながら、歯ぎしりや強い歯ブラシの圧力などで歯がすり減る、あるいは歯周病が進み歯ぐきが下がると、今まで隠れていた象牙質がむき出しになります。象牙質には表面に神経につながる細かい穴があり(象牙細管と呼びます)、これが露出するため冷たいものや熱いもので神経が刺激され痛みがでると言われています。象牙細管の中で痛みを伝えるメカニズムは諸説ありますが、まだ正しいこと判明していません。

象牙質が露出する理由

知覚過敏は前述のように象牙質という歯の中にある層が露出することで始まります。象牙質が露出する原因としては以下のものが挙げられます。

・歯周病や加齢による歯ぐきの下がり

歯周病が進行すると、歯を支える骨が減り、歯ぐきが下がっていきます。その結果として知覚過敏が生じることも多くみられます。

・歯のすり減り(噛む面のすり減り、歯ブラシによる摩耗など)

歯の噛む面がすり減っていくことを咬耗、側面が歯ブラシなどで削れていくことを摩耗と呼んでいます。咬耗は硬いものを好む食生活のほか、歯ぎしりなどが原因で生じます。摩耗は強い力での歯ブラシ習慣や硬い毛先の歯ブラシを長年使用することで生じます。

・くさび状欠損

歯ぐきのキワの部分のエナメル質がくさび状にかけてくる現象をくさび状欠損と呼んでいます。反復して歯にかむ力、歯ぎしりなどの力がかかることで起こると言われており、歯の付け根に深くえぐれを生じるため知覚過敏が生じやすい症状です。くさび状欠損のある方の3~4割に知覚過敏が生じると言われています。

・歯の微小な亀裂

エナメル質は硬い組織ですが、せとものと同じで衝撃に弱い性質があります。そのため長い年月の中で細かな亀裂が入ってくることがあります。この亀裂が噛むときに刺激を伝えてしみる原因となってしまいます。詰め物の下などに入った亀裂は肉眼で見えないため正確な診断が必要となります。

・歯の破折

転倒や事故などで歯が折れることがあります。これも象牙質が露出する原因となります。折れる部位によっては神経を除去する治療や場合により抜歯が必要なケースもあります。

・酸性のものによる歯が溶けた状態(酸蝕症)

酸性の強い飲食物を習慣的に摂取することで、歯の表面が溶けてなくなってしまう症状を酸蝕症と呼びます。炭酸飲料の過剰摂取、レモンや酢の物などの酸っぱい食品を好む方に見られることがあります。健康に良いと考えて摂取していたものが原因となることもありますので要注意です。そのほか逆流性食道炎や習慣的な嘔吐による胃酸によって歯が溶けている場合もあります。そのような場合は原因となる病気の治療が必要となるでしょう。

・虫歯

虫歯によっても象牙質の露出は生じます。注意が必要なのは以前治療をした部分からも再度虫歯が生じる可能性があることです。詰め物と歯の境目から細菌が侵入して生じますが肉眼では確認しにくいこともあり、歯科医院での正確な診断が必要となります。

知覚過敏の治療の流れ

歯がしみる症状は上記の通り様々な原因で発生します。そのため、しみる原因がどこにあるのかをよく調べる必要があります。レントゲンや歯周病の検査なども併用して診断を行いますが、微小な亀裂などはわかりにくく、原因特定に時間がかかるケースもります。原因となる歯のトラブルが見つかればそちらの治療が優先となるでしょう。歯周病やひび割れ、酸蝕症、虫歯などはそちらの治療をまず行います。これらは歯科医院での処置が必要となります。

歯や歯ぐきは現在健康であって、歯ぐきの下がりやすり減りなどによって象牙質が露出しているケースは知覚過敏としての対応を行っていきます。知覚過敏の原因となる歯ぐきの下がり、歯のすり減りは生活習慣によって生じるものも多くあるため、まずは食生活の改善と歯ブラシの当て方の確認を行います。さらに知覚過敏を抑える成分を含んだ歯磨き粉を使用すると改善が見込めます。

それでも改善されない場合や症状がやや強い場合は、神経の反応を抑える薬品や象牙細管というしみを伝える管を封鎖する薬品を患部に塗布して様子を見ていきます。

さらに症状が残る場合や歯の摩耗やくさび状欠損が深いケースでは、詰め物をして減った部分を埋めて刺激が通らないようにする対応も行われます。

また、歯ぎしりや特定の歯に負荷がかかりやすいなど嚙み合わせが関わるケースではマウスピースを使用して歯ぎしりの影響を緩和します。また嚙み合わせの調整を行うこともあります。

知覚過敏のある方への生活習慣と歯磨きのアドバイス

知覚過敏のもっとも効果的な対処法は露出している象牙細管の封鎖ですが、それはあくまで対症療法にすぎません。象牙質の露出した原因の対処を行うことが大切です。その中でも生活習慣によっておこる歯ぐきの下がりは日常生活での意識づけも重要です。

・オーバーブラッシング(磨きすぎ)

歯ブラシの当て方、持ち方によっては特定の場所に強く歯ブラシが当たりすぎる場合があります。利き手によっても左右で磨き方に差が出る場合も見受けられます。

強いブラッシングを続けると、その場所の歯ぐきがどんどん下がってしまうことがあり、知覚過敏を発症する場合があります。そもそも歯ブラシを当てる力が強すぎる、硬い歯ブラシを好むなどの場合は歯ブラシを柔らかいものに変えるだけで症状が和らぐケースもありますので適切な磨き方、歯ブラシを使用することが大切です。磨き方はその方の歯ぐきの状態、歯並びなどによりますので一つの正解はありません。歯科医院で自分に適したやり方を相談してみましょう。

・Tooth contacting habit(歯牙接触癖)

難しい用語ですが物を食べたりしないときにずっと上下の歯を接触させてしまう癖のことです。本来口の中が安静な状態は上下の歯をかみ合わせずに少し浮かした状態が良いと言われています。集中しているときやデスクワークなどで下を向いている際に意識せずに歯が当たってしまい自覚されていないことも多くあります。これらは歯に負荷をかけ、知覚過敏の原因となることがあります。舌の側面や頬の粘膜に歯型がついている方は長時間上下の歯を噛みしめている可能性がありますので要注意です。

・歯ぎしり、くいしばり

これらも全く自覚なく夜間に生じていることが多くあります。食べ物を食べる際の噛む力に比べ、夜間の歯ぎしりや食いしばりは5倍近くの力が歯にかかると言われていますので知覚過敏の原因となることがあります。これらは歯科医院で専用のマウスピースを作成することで対処することができます。

まとめ

知覚過敏が発症する原因や対処法についてお伝えしました。ブラッシングのやり方などのセルフケアから積極的な治療が必要なものまで原因がいろいろある症状です。

歯がしみる症状に悩む方は大変多く、日本人の約3割に症状があるとの報告もあります。

原因の正確な判断が必要になる症状ですのでお困りの方は一度歯科医院での診断を受けられてはいかがでしょうか。

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