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コラム

2020.11.27

当院の滅菌消毒による感染対策の考えについて

上記新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)への対策は現在業界団体にて標準とされる対策を講じておりますが、あくまで大事なことは歯科医院という医療機関として、新型コロナウイルスの件がなかったとしても感染対策に関しては妥協なく安全が確保できること(患者さん、スタッフ双方にとって)が最も重要と考えております。
ただ遮蔽板を設置すれば良い、アルコールで消毒し熱を測れば良いという性質のものではありません。
 昨今、歯科医院の診療器具の汚染、診療台の水の安全性についての議論があり新聞等の報道をご覧になられた方もいらっしゃるかと思います。報道がすべてとは思いませんが、実際のところ日本国内の歯科医院の感染対策はやや国際的な考えと乖離している部分もあるようです。例えばよく見られる紫外線殺菌装置(スリッパ入れや器具の保管庫)は薬品を使用しない安全な手法ですが、デメリットとして紫外線が当たった部分にしか効果がありません。つまりスリッパの中は…ということになります。器具の滅菌についても残念ながら高額な滅菌器にいれればOKというものではありません。
医療器具の適切な再使用の工程は滅菌に至るまでの洗浄(汚れ落とし)と消毒工程が極めて重要です。国際的にこの処理には専用のウォッシャーディスインフェクター(ISO15883にて規定)という医療用の食洗器のような機械が用いられることが多いようです(価格は食洗器の10倍くらいしますが)。しかしながらこの機械は日本ではあまり注目されず、滅菌器のほうが注目されているように思います。
汚れが付いたまま滅菌にかけても全く意味がありませんので、通常は人の手をもって洗浄してから滅菌にかけることになります。しかし鋭利な器具が多いためスタッフへ刺さるなどの事故による感染のリスクが発生する上、洗浄の程度もばらつきが生じます。ですので機械による安定したレベルの洗浄が必要と思われます。
このような現状を踏まえ、現在の日本の感染予防対策の良い点を残しつつ、海外の明確な基準に基づいた感染対策ができる医院づくりをしたいと考えております。

当院の具体的な感染対策につきまして、下記もご覧ください。

当院の感染予防対策(インフェクションコントロール)について

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