2021.01.13
歯周病について③
歯周病の3回目になります。
前回、歯周病の細菌が強くなる(歯周病が進む)状態と予防法についてお話いたしました。
残念ながら今のところ歯ブラシをするしかないというお話です。
今回は実際に歯周病の菌が我々の口の中で何をしてくれているのかまとめてみます。
敵を知ることで適切な対応が可能となります。
まずは敵を知る前に自分の体についてですが、歯は体の他の組織と違う大きな特徴があります。それは肉から飛び出て生えていることです。体の中から飛び出している、これはとても大きな問題を抱えています。
体の中へ細菌の進入路を作ってしまっていることです。
口の中は体の中に入って悪さをしたい菌にとってはとてもねらい目なのです、ただし生き物の体もそんなやすやすとは侵入できないつくりになっています。
歯ぐきの歯が飛び出た部分はちゃんと中に上皮や線維のバリア構造があるのです。歯と歯茎の間の溝の部分ですね、簡単には細菌も侵入できません。
しかしながら前回お話したお口の中が清掃不良になったり、体の抵抗力が落ちるとどうでしょうか?
まさに城攻め状態です、多数の敵に囲まれ城門であるバリアが炎症を起こし破壊されてしまいます。そうすると攻められた歯ぐきはぼろぼろと「出血」し炎上です。
体の内部への侵入に成功した細菌はさらなる侵攻を図り、周りの歯ぐきや歯を支える骨も破壊していきます、その結果最終的には支えを失い歯はぐらぐらすることになります。
最後は体もその城(歯)を放棄し落城して抜けてしまいます。
では、次回④にて以降は押し寄せる細菌達とどのように戦うかをお話いたします