2022.10.01
食べ物や飲み物の酸性度
こんにちは。
10月に入り、気づけば今年も後3ヶ月…
また寒い冬の時期がやってきますね。
前回に引き続き、『酸』についてお話しします。
食べ物や飲み物には酸性度という数値があるのをご存知でしょうか?
pH(ピーエイチ)と表記され、数値が低いほど酸性度が高くなり、酸蝕のリスクが大きくなります。pH値は、水溶液に含まれる水素イオンの濃度の値で、7.0が中性です。ちなみに健康なお口の中のpHは7.0前後。歯のエナメル質はpH値が5.5以下になると溶けはじめるとされています。
レモンやコーラは酸性度が高く、お水やお茶は酸性度が低いです。
コーラに歯を漬ける実験をしてみました。すると4週間ほどで見てわかるほどに歯が溶けて小さくなりました。コーラのpH値は2.2と酸性度が高いです。
酸蝕症の原因で多いのは飲食物に含まれる酸ですが、飲み物の場合は習慣的に飲んでいて歯に悪いと思っていない場合も多いです。
清涼飲料水、スポーツドリンク、ジュース、お酢、栄養ドリンクや酒類など酸性の飲み物にはクエン酸、リン酸、酢酸や乳酸が含まれています。
酸性の飲み物を飲むとすぐに、歯面のpH はエナメル質が脱灰し始めるpH 5.5を下回ります。
酸性の飲み物は酸味があるため唾液が沢山出て、唾液が届く範囲では6分程度でpH が中性に戻ると言われています(個人差があります)。
唾液の緩衝作用(口腔内のpH に変化が起きたとき、唾液が正常な範囲に口腔内を保とうとその変化に抵抗する働きのこと)が届きにくい前歯や被せ物(銀歯など)の周りは酸による影響を長く受け続けます。
ダラダラ飲みも同じです。
また、糖が含まれている飲み物は二次的にpH が下がり続けるのでより注意が必要です。